禁断の果実!
旧約聖書にかかれたアダムとイブの話があります。その中で「善悪を知る果実」とした禁断の果実が登場しますが、そのモチーフはリンゴとされています。
そんなリンゴなのですが、食べるうえでは絶対してはいけないことがあります!
それはリンゴの種を食べたり、かじったりしないことです。
とは言っても、一粒程度なら何も問題はありませんが、とにかく危険です。
青酸カリといった有名な毒物がありますが、これは体内に取り込むとシアン化水素(青酸)が体内を血液を介して循環し、重要臓器を壊死させます。
そのシアン化水素の源である分子がリンゴの種中に含まれているというわけですね!
詳しく見ていくと、リンゴの種中に含まれるアミグダリンという分子は口に含むと、糖構造の部分を酵素で分解して最終的にシアン化水素に分解されます。
(図は簡易的な説明。赤い点線が分子の切断箇所になっている)
うっかり飲まなければ大丈夫なので身構える必要はありませんが乳幼児については注意は必要です。
リンゴの印象が悪くなったかもしれませんが、そもそもの果実としての防衛分子なので含まれて当然なのですが、気を付けましょう!
その他にも、サクランボや桃、杏子などの種にも含まれており、リンゴの種よりも含油率が多いため、是非この記事を思い出して生活していただければ幸いです。
参考文献
カリカリベーコンはどうして美味しいにおいなの? 食べ物・飲み物にまつわるカガクのギモン
- 作者: Andy Brunning,高橋秀依,夏苅英昭
- 出版社/メーカー: 化学同人
- 発売日: 2016/12/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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