【科学雑記】 歯や骨はカルシウムだけでできていない!
歯や骨を大切にしましょう!
そんな文言を幼いころから聞かされていますが、20代になってようやくその言葉の大切さが分かってきた気がします。
歯科医や厚生労働省が推しているほど、重要な人体のパーツであると言えます。
普段使っている分大切さに気づかないというのもありますが、失った時を考えると一気に不自由になる感覚が想像できます。
骨を丈夫にするためにはカルシウムを採りましょう!
こんな文言も聞き慣れていると思います。
そもそもなぜカルシウムなのか…ですね。
それはもう!骨はカルシウムからできているからに決まっているでしょう!!!
果たしてそうでしょうか?確かにカルシウムは含まれています。
誤解してはいけないのが歯や骨はカルシウムの単体(カルシウムのみからできている)ではありません!!
そうなんです!
正確にはハイドロキシアパタイトと呼ばれる鉱物に近い組成となっています。その組成はCa10(PO4)6(OH)2 となっています。
カルシウムが比率的に多めではありますが、意外なものでリン酸が絡んできます。
蛇足ですが、カルシウムばかり採っても吸収率が元々悪いのでほとんど関連性が無いと言われています。日光に浴びると良いとも言われていますが、カルシウムの摂取のほかに吸収効率を上げるアクションは必要みたいです。
知ってるものだと思ったものを改めて調べ直してみると気づくこともたくさんありますね!
短めですが、翌日も続けて歯に関する記事を掲載したいと考えています!
いつもご愛読ありがとうございます!
それでは!
【科学雑記】 無理を導き出す!√2の算出編
「よくはわからないがとにかくこういうものだ」と説明すると、なぜか妙に納得いってしまう事柄ってありませんか?
世界の有名な建物「ピサの斜塔」ですら、「ともかく傾いた塔だ」というと、理由とかを求めずになぜかそういうものかと納得してしまいます。
深く知ろうとする探求心の強い方は物事の「核心」を見つけようとすることが多いですが、反対に耳に入れておくだけというという方は「なんとなくの全体像を掴めれば良い」と思うことが多いと思います。
好きな漫画の作品を友達に勧めて、「なんでこういう展開になったの?」って聞かれたら「それはそういうもんやから…」とあきらめの意志もあるかもしれません
▼(とある漫画の例)
少しタイトルから反れてしまいましたが、今回は「こういう数だから仕方ない」といって話を割り切ってしまう無理数についてです。
無理数とは有理数でない実数で、分数の形で表せない数を指します。
ちなみに有理数は分数の形で表せる数です。
例えば、円周率のπや根号(√ )を含んだ数、ネイピア数のe、物理の世界では重力加速度g(観測された値に該当するため、無理数であることを証明する必要があるとの指摘があったため真偽は不明です。)など様々です。
こういった無理数は果たして「こういったものだから」で済ませない数だと思います。必ず何かしらの形で求めることによって得られた結果を見ているわけなので、今回はその無理数である√2をどうにかして算出したいと思います。
まずは、下図に直角三角形があります。
この直角三角形は三平方の定理より、1²+1²=√2²
移項すると、√2²-1²=1² となります
ここでa²-b²=(a+b)(a-b)より、
①:(√2+1)(√2-1)=1ですね。
②:①の式を変形すると、
(√2-1) | = | 1 | |
(√2+1) |
③:②から
√2 | =1+ | 1 | |
(√2+1) |
④:√2に③の式を代入
√2 | =1+ | 1 | |
(1+1/(1+√2)+1) |
つまり、
√2 | =1+ | 1 | |
(2+1/(1+√2)) |
となります。
⑤:④の式の√2に③の式を代入
√2 | =1+ | 1 | |
(2+1/(1+1+1/(1+√2))) |
つまり、
√2 | =1+ | 1 | |
(2+1/(2+1/(1+√2))) |
となります。
⑥:⑤の式の√2に③の式を代入…を繰り返す。
と繰り返し計算していくときりがないので(無理数はこれがつらい)
ここで、1²<2<2²であるから、1<√2<2なので楽しましょう!
⑥の式でやめて、√2=1として近似します。
そしたら…
√2 | =1+ | 1 | |
(2+1/(2+1/(1+1))) |
√2 | =1+ | 1 | |
(2+1/(2+1/2)) |
√2 | =1+ | 1 | |
(2+1/(5/2)) |
√2 | =1+ | 1 | |
(2+2/5) |
√2 | =1+ | 1 | |
(12/5) |
√2 | =1+ | 5 |
12 |
√2=1.416となります。
これは本来の数字1.414とは少しかけ離れていますが、近い値となっています!
無理数を導き出せました!やってみるものです…
また、⑥でやめずに順々に繰り返していけばさらに正確な値が導けます。
しんどいもんで、こういった仕事はコンピューターに丸投げしたいものです。ですが、導けるということでも大きな一歩と言えましょう!
長くなりましたがいかがだったでしょうか?
これはこういうものだと思うものや事柄の核心を確かめることはとても大切です。
何事も結果があれば原因はあります。そこを追及する楽しさこそが科学なのかもしれませんね!
いつもご愛読ありがとうございます!
それでは!
参考文献:数研出版 赤チャート数学Ⅰ
【科学雑記】 銅が金色に!これが錬金術?!
錬金術はご存知ですか?
ある年に『鋼の錬金術師』という作品が一世を風靡しましたが、そのフレーズは聞いたことある人が多いと思います。
そもそも錬金術とは、普通の金属類(卑金属)を金・銀などの貴金属に変化させようとする術のことを指しています。
一部では、ギャンブルで勝つことを錬金術と呼ぶこともあるようですが、これは違います。
(ギャグとしてはうまいです)
結果としては、物質は元素から成り立っているため、異なる金属から金などを作ることは到底難しい領域にあります。
しかしながら、様々な実験技術や塩酸や硝酸などといった今日で実験に使用されている技術や試薬はこの時に確立されたと言われています。
一方で、メッキという手法があります。
メッキは一般に表面処理の一種で、材料の表面に金属の薄膜を被覆することを言います。化学的な合金としても位置付けられています。
メッキという手法をすれば(見た目だけ)卑金属から貴金属に変えることができるというわけですね!
特に銅と亜鉛の合金を真鍮(しんちゅう)と言います。
これは黄銅とも言われ、金に似た美しい黄色の光沢を放つことから金の代用品としても扱われました。
即ち、銅が金色になったというわけですね!
そんな真鍮ですが、身の回りのものでも存在しています。
身近な例で金色に見える金属(真鍮)の例を探してみましょう!
上に掲げた例はほんの一例です。
五円玉は特に身近だと思われます。
それでも結局は金色っぽいだけで中身は銅や亜鉛が主です。
基本的にメッキは酸化しやすい金属を酸化しにくい金属で覆うことを目的としていることが多いため、その役割は高く評価していく必要があります。
金!にはなりませんでしたが、金属と金属の濃密な関係は色こそ目標に近づけることを示せたというわけですね!
この技術の確立も錬金術の延長線上だと考えると何だか涙ぐるしい所もあります。
いつかは本物の金が作れることを願って
ご愛読ありがとうございました!
それでは!
【科学雑記】 熱は意志をもって行動する?!
気温や料理、海水温など、ものの温かさや冷たさを感じる『熱』というのはどういった動きを見せるのでしょうか。
今回はその熱について見ていきましょう!
例えば、喫茶店やレストランに行ったとき、氷水を出されることが多いです。
しかし、この氷水を放っておくと氷は次第に解け、ぬるい状態になってしまいます。
そして、驚くことにいくら待っても氷水の状態に戻りません!
そして、淹れたてのコーヒーを時間をかけて飲んでいくと初めは温かったのに徐々に冷えていきます。これも反対にいくら待っても温かくなることはありません。
そんなの当たり前!!
との声も挙がると思いますが、よくよく考えたら不思議ですよね?なぜ決まった温度に収束するのでしょうか?
この温度の異なる2つの物体(上記の場合であったら、液体の温度と周りの大気)が触れ合うと、2つの物体の間に熱のやり取りが生まれます。
この「温度が等しくなった状態」を熱平衡にあると言います !
この熱平衡にある状態を熱力学第0法則と呼びます。
基本すぎてもはや忘れるレベルで第0法則と呼ばれています。
その昔、熱は『熱素』と呼ばれる物体の温度が変化する因子を用いて熱の移動を考えていましたが、実際は原子や分子、電子などの乱雑な運動エネルギーによるものです。
ですので、詳しく見ていきますと、熱いものから冷たくなるのは分子の運動エネルギーの乱雑さが徐々に減少していくことを表し、冷たいものが温かくなるのは分子の運動エネルギーの乱雑さが徐々に増加していくことを表してます。
▼(画像はイメージです)
今回は簡単に原子や電子とひとくくりにしましたが、まだ解明されていない部分もあります。
まだまだ謎が深い熱ですが、そこに魅力を感じるのもまた面白さです。
いつもご愛読ありがとうございます
それでは!