ゼリー作りの天敵!
ゼリー、美味しいですよね!
プルプルした食感に加え、のど越しの良さを演出してくれます。
そのみずみずしさから、フルーツを加えて風味と更なる食感、味付けをしたいとおやつ作りをされる方もいると思います。
しかし!入れたら絶対失敗する果物があります!
そうなんです
まずはどうやってゼリーができるかを見ていきましょう!
ゼリーはゼラチンからできており、そのゼラチンはらせん構造を持ったタンパク質です。
ゼラチンを温めるとそのらせん構造が直線状になり、冷やすことで再びらせん構造に戻る際に水を取り込んでぷるぷるになるというわけですね。
しかし、この温められたゼラチンと一緒にパイナップル、キウイフルーツ、パパイヤのどれかを入れてしまうと固まらなくなるんです!
それは、それぞれの果物に入っている酵素の影響があるからです。
酵素は何か…という話は後程するとして、身近に聞いたことあるもので酢豚にパイナップルを入れると消化しやすくなると言われているあれです。
各果物に含まれる酵素により固まらなくなるというわけですね!
ちなみに、パイナップルに含まれる『ブロメライン』、キウイに含まれる『アクチニジン』、パパイヤに含まれる『パパイン』と呼ばれる酵素が影響しています。
なぜ固まらないかを見ていきましょう!
先程、ゼラチンはらせん構造を取っていると言いましたが、この構造が酵素により細かくされ、再びらせん構造に戻ることができないくらい細かくされるため水を取り込めないからです。
意外や意外、食品界にも相性の悪い者同士が存在したというわけですね…
どうしても!どーしても!パイナップルをゼリーの中にどうしても入れた時は缶詰のものを使用してください!酵素は熱で変性するので高温殺菌された缶詰を用いることでゼリーの中にパイナップルを入れることができます!意外な抜け道でしたね…
「失敗は成功のもと」と言いますが、科学がそれを必ず成功に導かないケースもあります。その事例を紹介いたしました。
世知辛いですね…
参考文献
カリカリベーコンはどうして美味しいにおいなの? 食べ物・飲み物にまつわるカガクのギモン
- 作者: Andy Brunning,高橋秀依,夏苅英昭
- 出版社/メーカー: 化学同人
- 発売日: 2016/12/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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